酸熱トリートメントの失敗治し

はい、と言う事で(最近YouTuberってこんな冒頭の挨拶から始まりますよね?)

今回は髪質改善という名の酸熱トリートメントをしたところ、髪が傷んでしまったというので当店にご来店して頂きました。

実は、酸熱トリートメントだけではないですが、髪質改善っと言ってもたくさん種類があるので、

髪質に合わないと逆に傷んでしまった…

なんて事例はわりと多いのです。

はい、という事で(笑)

before

まずはビフォーの確認です。

見た目だけだと分かりにくいですが、毛先が硬くなってしまい、手触り質感ともに悪くなってます。

もともとの髪質は柔らかく、特に癖なども気になる程ないので、ダメージ以外の悩みがありません。

ここで突然ですが、髪の毛ってなんで傷んでしまうか知ってますか?

女子会などでこんな会話した事ないですか?

「髪の毛綺麗だけどなんかしてるの?」

「えー!全然何もしてないよー!!」

(はー?嘘ぶっこいてんじゃないわよー!!)

って、いう会話。

これ、半分は本当で半分は嘘です。

どういう事かというと、髪の毛が傷んで無い人の半分は何かケアを頑張ってる人で、残りの半分の人は本当に何もしてない人です。

ケアを頑張ってる人は、髪に何かしらの悩みがあり、改善することを頑張ってるので綺麗に見えるのは言うまでもないですが、

なーにもしてないのに髪が傷んで無い人も世の中にはいます。

「髪質が元々いいからでしょ!!」

と思うかもしれません。確かにそうですが元々髪質が良くても傷んでる人もいますよね?

どう言うことかと言うと、髪が傷む1番の原因は美容室の施術で傷むからです。

何にもしてない人は天然で髪の毛は良いのですが、美容室で傷むような施術は一切せず(カット以外の全てのメニューはしない)にしてるからなんです。※私調べ

なので本当に何もしてないから傷んでない(笑)

そして、美容室での施術でカラーやパーマなどをするから髪の毛は傷む事実なんです。

とはいえ、やらないわけにもいかないので、必要な施術に応じてダメージを最小限に抑えたり、ケアをしていかないとダメなんです。

しかもケアという施術も双方にきちんと理解してないと逆に悪化してもっと傷んでしまうという…

という事で(しつこい)今回のようなケースってアルアルなんです。

なぜ酸熱トリートメントで傷んでしまったのか?

髪質改善といっても逆に傷んでしまった今回のケースですが、なにも酸熱トリートメントが悪いわけではありません。

その特性を理解していれば、ツルツルのサラサラにもなります。

たまたま髪質に合わなっただけです。

ではどういう髪質が合い、どういう髪質が傷みやすいのか?をご説明します。

酸熱トリートメントが合う髪質

癖毛です。しかもあまり強く無い癖毛。

癖は強くても良いですが、酸熱トリートメントは癖を伸ばす目的ではないので癖が伸びはしないです。

そして、髪があまり傷んで無い人。

縮毛矯正してない人。

ゴワゴワな髪質の方。

酸熱トリートメントが合わない髪質

縮毛矯正してる人。

カラーしてる人。特にハイトーンの方。

細毛。

ダメージが強い人。

です。

酸熱トリートメントって簡単にいうと縮毛矯正です。

縮毛矯正っていっても縮毛矯正みたいな原理って事です。

髪の毛って奴は、触った時に感じる手触りや艶はキューティクルという部分が整ってると、人は綺麗になったと感じるのです。

この事から、

縮毛矯正をかける際にキューティクルを開いてから薬剤を浸透させて、髪の毛の結合を切って、アイロンなどで癖を伸ばして、再び結合をすると癖が伸びます。

キューティクルを開かないと薬剤が浸透しにくく、結合を多く切らないと癖はしっかりと伸びません。

でもキューティクルを開くと髪の毛が傷んでしまったと感じやすくなるので、ここでジレンマが生じてしまいます。

そこで登場したのが酸を使ってやる縮毛矯正。

こいつはキューティクルを開かずに(厳密には少し開く)薬剤を浸透させ結合を切ります。

よって癖は伸びるし、髪の毛は傷んだと感じにくいのです。

ですが、やはり結合をたくさん切れるわけではないので、癖が強いと伸び切らなかったり、時間がかかってしまったりするのですが…

まぁそれはいいとして、

この酸を使って、キューティクルを開きすぎないように結合をきり、トリートメントを浸透させて、再結合をするというので出てきたのか酸熱トリートメントです。

ある程度の癖を緩く伸ばしてトリートメントを浸透させて髪の毛を整えるので、ツルツルのサラサラになります。

なんですが…、髪の毛って何回も結合を切ったり繋げたりって出来ないのです。

単純に切って繋げてを繰り返すだけなら、分からないですが、クセが緩く伸びたり、髪の毛が整うのは、結合を切って位置をずらしてから他の所に繋げてるという作業があるからですが、ここがデメリットになります。

結合を切って繋げてって繰り返すと、必ず繋がってないのも出てきます。

そう、例えるならフォークダンスで男子と女子の人数が合わなくなって、1人でシャドーフォークダンスしてる哀れな男の子みたいな感じです。

哀れな男子が1人、2人、3人…

と増えてくると、さすがになんだか分かんなくなるのでそのうちフォークダンス出来なくなります。

結合を切りまくると、繋がってないのが出てくるので、表面には分からないだけで実は中がスカスカなんて事になります。

そして、いつかそれが表面的に出てきます。

いつからは髪質により、1回で出てくる髪もあれば、2〜3回やっても大丈夫な髪もあります。

という訳で、酸熱トリートメントは髪質により傷むのです。

after

そんな酸熱トリートメントをたった一回行っただけで、髪質が硬くなってしまい、手触りが悪くなってしまった今回のケース。

なんでなんだろう?と髪の履歴を確認したところ、過去に縮毛矯正を繰り返した履歴のある髪でした。

そもそもがもう結合を切ってある髪の毛で、もう結合を切ったり繋げたりの貯金がなかったからだと思います。

なので、今回はその結合の切った時にでてくる哀れな男子に、独り身の女子をふんだんに入れて、(結合を切った時の半分の片割れの方)再び繋げてあげる事で、髪質を改善いたしました。

世の中にたくさんある髪質改善ですが、

何が良いのか?迷ったら、是非今回の記事を参考にしてみてください。