毛量を減らしたら傷んだ?髪をすくのはヘアスタイルで決まる。

「髪の毛を軽くされすぎてしまい、毛先がパサついてしまった…。」

という事で、ご来店頂きました。

まずはこちらをご覧下さい。

分かりやすく毛先をアップするとこんな感じ。

パサパサ…

途中まではすごい綺麗な髪質なのに、毛先にかけてチリってるのがみて分かります。

なぜこうなってしまったのか?

これは単純に毛先をスカスカにしたのが原因なのですが、

きっとこういった事が起こると、

髪を軽くする=傷む

と勘違いする方が続出し出します。

髪を軽くしても髪が傷む訳では無い

よく勘違いされる方がいますが、別に髪の毛の量を減らしても髪は傷む訳ではありません。

個人的に思う事は、なぜか髪の毛をすくことに凄い抵抗がある人が多い気がします。きっと傷むと思い込んでるんだと思うのですが、違いますよ。

今回のケースも単純に切り方が下手くそだっただけです(笑)

髪の毛を減らす方法も、

すきバサミで減らす方法や、レザーカットなどを使用して減らす方法や、ハサミで減らす方法と様々ですが、別にどれを使っても髪が傷むって事はあまりありません。

スタイルに対して量を減らすのをやり過ぎたり、

そもそもすくってことが必要なのか?

と髪質やスタイルにあった方法だったのか?を考える必要があります。

こちらのお客さんは、

  • 髪の長さ ロング
  • カラー履歴 あり
  • 縮毛矯正履歴 あり
  • 癖 中くらいの強さ
  • ダメージ 少々あり
  • 髪質 普通毛からやや軟毛

と、毛髪を見極めないでやたら滅多にすくと、ドえらいことになります。

まず、ロングで縮毛矯正の履歴があるって事は、縮毛矯正を数回やってる可能性があるって事です。

って事は、毛先は縮毛矯正が1回だけなのか?それとも複数回行なってるの毛なのか?を考えなくてはいけません。

そして、カラーもされてるのです。

縮毛矯正をしてる髪の毛にカラーをしてる毛なのです。

それだけでも、髪って普通の毛より傷んでるよね?って想像がつきますよね?

って事は、あえて髪の毛はある程度の重さにしてるって事なんですよ。

髪の毛って、ロングになればなるほど綺麗に維持するのって難しいのですが、長さに比例して毛量が必要になります。

全部の毛が毛先まで全く同じ長さの人なんて、現代人においてはいません。(多分)

前髪のない市松人形みたいになってる人なんて見た事ないし。

野暮ったくてダサいしゃないですか?

なので、そんな切り方してる美容師なんていないわけですよ。

必然的にだいたいのロングヘアーは根本と毛先の量は違います。絶対的に根本より毛先が多い人は存在しないのです。

ロングヘアーの場合、

「毛量が多くて困るのよねー。」

って場合、

多少の段差を作ったり、ある程度の量を減らす事は可能ですが、ショートやミディアムのスタイルと同じぐらいの毛量を減らす事は出来ません。

まぁ、厳密には出来ますか、スタイルとしてダサいクラゲみたいなスタイルになるのでやりません。

瀕死のクラゲみたいなスタイルにしたいのなら別ですが、そんな風にしたい人居ないわけですし。

ですので、ロングの場合は量を減らすのも限界がありますし、そもそもロングヘアーを綺麗に見せるのに量を不必要に減らす行為がナンセンス。

毛量は個人差があるので、髪の毛が多いのが気になる方でロングにしたい!!って場合、そもそもがロングが向かないと思ってください。

量を減らすことを優先するのなら、ショート一択です。

逆に少な過ぎる方でロングにしちゃうと、ヘロヘロの毛になってしまいます。

それはスタイルにあわせて、どのくらい毛量を調節するのか?を決める必要があるのです。

自分がどのくらいの長さがあうのか?どのくらいの長さにしたいのか?

そのために必要な毛量は足りるのか?多過ぎるのか?が判断基準になるのです。

今回のケースは別に毛量なんて減らす必要はないんです。

長さもロングですし、毛量も普通。根本から毛先にかけて少しずつ量が調節されている髪の毛でした。

それを毛先を整えて、多分切り口をぼかすためにすいたのだと思うのですが、毛先だけやれば良かったのを結構な位置から減らしてしまったのが原因です。

施術

そして、右側が左に比べて少ないので、毛先が無いところがあります。

なので、カットは右側の毛があるところまでカットをします。

アップすると

はい、短いところまで切り進めた感じです。

本当はもうちょい左を軽くするとバランスいいんですが、やっちゃうと左がパサついてあとの祭りになるので、右側をもう少し伸ばして増やしてから切った方が綺麗になります。

こんぐらいの質感で良いんですよ。

カットは、長さを切ることと量を調節する事は同じカットである

カットにおいて、長さを切る事と量は減らすことを別々に考えてる人が多いと思うのですが、

「伸ばしてるので量を減らすだけにして下さい。」

って、よく聞くフレーズじゃないですか?

そもそも伸ばしてるなら減らしたら伸びねーよ。って事なんですよ。スカスカクラゲを目指すならそれで良いんですが、

伸ばしてる過程において、どのくらい伸ばしたいのか?それに応じて量は減らすべきなのか?そもそもが現時点で重たいのか?はお客さんが判断する事なのか?って思います。

それは我々美容師側が判断する事であって、なりたいスタイルや、やりたいスタイルにあっての毛量を調節する事なので、

長さを切る事と毛量を調節することは、一緒にセットとして考えるべきです。

それすなわちカットと言う。って事です。

まとめ

髪の毛をすかれ過ぎて傷んでしまった。

と嘆いてるそんな方は、こう考えてはいかがでしょうか?

長さに応じた毛量の調節なのか?

そもそもが量を減らす事が必要な毛量なのか?

なりたいスタイルは量が少ないのか?

を考える事で、

元気のないクラゲスタイルを回避できます。